がん専門用語集【がん辞典】

用語 説明
悪性腫瘍(あくせいしゅよう) 細胞に由来し、進行性に増えたものを腫瘍といい、このうち、異常な細胞が周囲に広がったり、別の臓器へ移ったりして、重大な影響を与えるものが悪性腫瘍。
インフォームドコンセント(いんふぉーむどこんせんと) 医療行為を受ける前に、医師および看護師から医療行為について、わかりやすく充分な説明を受け、それに対して患者や家族は疑問があれば解消し、内容について充分納得した上で、その医療行為に同意すること。すべての医療行為について必要な手続き。
エコー検査(えこーけんさ) 超音波検査のこと。超音波を体の表面に当て、その超音波が体の中で反射する様子により、体の断面をみる。
X線検査(えっくすせんけんさ) レントゲン検査のこと。X線が体を通過する際のX線の吸収の差によって、体の中の様子を調べる。
エビデンス(えびでんす) 臨床研究(人を対象とした研究)の結果のこと。
MRI検査(えむあーるあいけんさ) 巨大な磁石の中に入って体のさまざまな部分を撮影する。 ベッドに寝て巨大な磁石の穴の中に入り、電波を体に当てて、体の中の様子を画像化する。体の縦・横・斜め・輪切りなどの鮮明な写真が撮られる。被曝の心配はありません。
遠隔転移(えんかくてんい) がん細胞が、最初にできた原発巣(げんぱつそう)から遠く離れた部位で増えること。転移の形式は血液の流れによるもの、リンパの流れによるものなどに分類される。

↑ページトップへ

用語 説明
化学療法(かがくりょうほう) 抗がん剤を用いて行う治療のこと。
寛解(かんかい) 主に血液系の癌で使われる言葉で、一時的あるいは永続的に、癌が縮小または消失している状態のことです。寛解に至っても、がん細胞が再び増え始めたり、残っていたがん細胞が別の部位に転移したりする可能性があるため、治療を継続することもあります。
完全寛解(かんぜんかんかい) 主に血液系の癌で使われる言葉で、全ての癌が消失し、新たな癌が出現していない状態が続いていること。
緩和ケア(かんわけあ) 癌に伴う身体の痛みや、悩みなどの心の問題を、単に病気に対する医療としてだけではなく、社会生活などまで含めて全体的に個々の患者を支えるという医療のあり方。
QOL(きゅーおーえる) Quality of Life。 病気による症状や治療の副作用などによって、患者は治療前と同じようには生活できなくなることがあり、QOLは、このような変化の中で患者が自分らしく納得のいく生活の質の維持を目指すという考え方。治療法を選ぶときには、効果だけでなくQOLを保てるかどうかを考慮していくことも大切となる。
局所療法(きょくしょりょうほう) 癌がある部位とその周辺に対して行われる治療のこと。外科療法(手術)、放射線療法などがある。これに対して病変の部分だけではなく、抗がん剤など、全身に対して行われる治療を全身療法という。
血管造影(けっかんぞうえい) 血管にカテーテルと呼ばれる細い管を入れて、その管から造影剤(ぞうえいざい)と呼ばれる薬を流しながらX線装置を使って撮影し、血管の形や血液の流れを調べる検査。
原発(げんぱつ) 最初に癌が発生した病変のことです。例えば、最初に胃に癌ができて、そのがん細胞が血液やリンパの流れに乗って肺に転移した場合、原発は胃がんとなる。この場合、転移した部位にできたのは肺がんではなく、胃がんの細胞からできているため、胃がんへの処置を参考に治療が進められる。
抗がん剤(こうがんざい) 癌の治療に用いられる薬剤のこと。がん細胞の増殖を妨げたり、がん細胞そのものを破壊する作用を持った薬で、錠剤やカプセル剤といった飲み薬と、点滴投与する注射薬がある。大別して、手術・放射線を局所療法(きょくしょりょうほう)、抗がん剤などを用いた化学療法を全身療法と呼ぶ。
骨シンチ(こつしんち) 骨シンチグラフィーのこと。 弱い放射線を出す造影剤(ぞうえいざい)などを注射し、骨転移などを調べる検査。
骨髄抑制(こつずいよくせい) 抗がん剤の副作用の1つ。 血液細胞をつくる働きを低下させ、白血球が減ったり(白血球減少)、赤血球が減ったり(貧血)、血小板が減ったり(血小板減少)することにより、それぞれに応じた症状が出現する。

↑ページトップへ

用語 説明
在宅医療(ざいたくいりょう) 病院ではなく、自宅などで病気の療養をすること。通院しながら治療を続けている場合も含む。
再発(さいはつ) 癌が、再び出現すること。
細胞診(さいぼうしん) 細胞診検査のこと。顕微鏡で病変の細胞を調べる検査。
CT検査(しーてぃけんさ) 体の周囲からX線を当てて、体の断面図を撮影する検査のこと。病変の形や特徴を詳細に観察できる。
縦隔鏡検査(じゅうかくきょうけんさ) 首のつけ根の皮膚に切り込みを入れ、縦隔鏡と呼ばれる筒状の器具を入れて、2つの肺の間(縦隔)を直接見て観察する検査。
重複がん(じゅうふくがん) 多重がんのこと。同じ人の、異なる部位に癌が発生すること。
術後補助療法(じゅつごほじょりょうほう) 手術後、癌の再発や転移の危険性を減らす目的で行われる療法のことで、抗がん剤や放射線療法などが行われる。術後補助療法を行うかどうかは、状況によって異なる。
腫瘍(しゅよう) 細胞が異常に増殖したもののことで、良性腫瘍と悪性腫瘍(癌)がある。
腫瘍マーカー(しゅようまーかー) 腫瘍が作り出す特殊な物質のうち、主として血液で測定できるもの。癌の状態の目安として使われる。
腫瘤(しゅりゅう) こぶ、固まりのこと。腫瘍性のものや炎症性のものがある。
紹介状(しょうかいじょう) 診療情報提供書のこと。 患者がほかの医療機関を受診するとき、それまでの主治医が患者を紹介するに当たり、発行する書類。 内容はこれまでの症状や診断・治療などといった診療のまとめや、紹介の目的などが書かれており、これによって患者の診療情報が引き継がれ、継続的な診療を行うことができる。
上皮内がん(じょうひないがん) 上皮内腫瘍とも呼ばれ、がん細胞が臓器の表面を覆っている上皮までに、とどまっている癌のこと。
神経ブロック(しんけいぶろっく) 癌による痛みを和らげるため、痛みのある部位に関連する神経を抑制または遮断(しゃだん)すること。
人工唾液(じんこうだえき) 唾液の代用として、口の中を継続的に潤す薬。放射線治療の影響などで、唾液が出にくくなり、口が渇く、痛みが出る、食べにくい、話しにくいなどの症状が現れたときに、症状を和らげるために用いる。口の中に噴霧して使用。医師の処方が必要。
浸潤(しんじゅん) 正常細胞が、他の組織と接触した際そこで増殖を止めるのに対し、がん細胞は周囲の組織を侵食あるいは破壊しながら広がっていきます。これを浸潤といいます。
ステージ(すてーじ) 病期分類のこと。 癌の大きさや他の臓器への広がり方で、癌を分類。癌の進行の程度を判定するための基準。
ストーマ(すとーま) 人工肛門や人工尿路など、自然の排泄経路以外に設けた排泄口のこと。
生検(せいけん) 病変の一部を採って、顕微鏡で詳しく調べる検査のこと。生検組織診断とも呼ばれる。
セカンドオピニオン(せかんどおぴにおん) 診断や医療方針について、主治医以外の医師の意見を聞くこと。別の医師の意見を聞くことで、患者がより納得のいく治療を選択することを目指す。
全身療法(ぜんしんりょうほう) 主に、抗がん剤をはじめとする化学療法を指し、癌の部分のみではなく、全身に対する治療。
早期がん/初期がん(そうきがん/しょきがん) 各臓器によって定義はことなりますが、病巣がひとつ(場合によっては複数)で、比較的小さな、転移や浸潤もない癌を指しています。それを取り除けば、治る治癒率が高い段階です。

↑ページトップへ

用語 説明
対症療法(たいしょうりょうほう) 癌を取り除くといった、根治を目指すのではなく、病気に伴う症状を和らげる、あるいは消すための治療。癌による痛みや治療による副作用の症状が強い場合などに、それぞれの症状に応じた療法が行われる。
多発がん(たはつがん) 同じ部位に、同じような癌が多発すること。
超音波検査(ちょうおんぱけんさ) エコー検査のこと。 超音波を体の表面に当て、その超音波が体の中で反射する様子により、体の断面をみる検査。
転移(てんい) がん細胞が血管やリンパ管を介して、原発(げんぱつ)以外に飛び火すること。
  1. 「血行性転移」
    血管を介して全身に転移します。癌の発生する部位によって、血行性に転移を起こしやすい部位(転移好発部位)というのがあります。
  2. 「リンパ行性転移」
    リンパ管を介して転移します。癌が発生した部位に応じて転移しやすいリンパ節が想定可能なため、手術の際は所属リンパ節も同時に切除(リンパ節郭清)する場合が多くあります。
  3. 「播種性転移」
    癌が胃壁や肺の胸膜などを突き抜けて、腹腔や胸腔などの臓器の隙間に直接ばら撒かれ転移します。
  4. 「接触性転移」
    がん細胞が隣接している臓器に運ばれて増殖します。

↑ページトップへ

用語 説明
内視鏡検査(ないしきょうけんさ) 先端に光源とレンズが付いた管(くだ)を、口や肛門などから体に挿入し、主に消化管(食道、胃、十二指腸や大腸)や気管、膀胱などに挿入して、内部の様子を調べる検査方法。
二次性発がん(にじせいはつがん) 抗がん剤や放射線による正常細胞の障害のために、治療を終えた数年から数十年後に、元の病気とは別の種類の癌や白血病に罹患すること。

↑ページトップへ

用語 説明
バイパス手術(ばいぱすしゅじゅつ) 流れの悪くなっている血管や、癌などによりふさがってしまった消化管などの迂回路をつくる手術のこと。血液や食べ物の流れをスムーズにさせるために行い、例えば消化器系の癌で、癌を切除できないような場合に、内臓のどこかが詰まって食事がとれなくなってしまうのを防ぐため、バイパス手術をして食事がとれるようにすることがある。
播種(はしゅ) 体の中に、がん細胞がこぼれ、種をまいたようにバラバラと広がること。
ピロリ(ぴろり) 胃や小腸に炎症および潰瘍を起こす細菌で、胃がんやリンパ腫の発生に強く関連していると考えられている。
病期分類(びょうきぶんるい) ステージのこと。 癌の大きさや他の臓器への広がり方で、癌を分類し、癌の進行の程度を判定するための基準の一つ。癌の治療法を選ぶために判定したり、5年生存率を出すときの区分として用いたりする。
標準治療(ひょうじゅんちりょう) 科学的根拠に基づいた観点で、現在利用できる最良の治療であることが示され、ある状態の一般的な患者に行われることが推奨される治療をいうが、「推奨される治療」という意味ではなく、「一般的に広く行われている治療」という意味で使われることもあるため、どちらの意味で使われているか注意する必要がある。なお、医療において、「最先端の治療」が最も優れているとは限らない。
病理検査(びょうりけんさ) 病変の一部(組織)を薄く切り出したり、体の一部分から採った細胞を、顕微鏡で観察することにより、悪性腫瘍かどうかなど、組織や細胞の性質を詳しく調べる検査のこと。病理検査に基づく診断を病理診断という。
腹腔鏡(ふくくうきょう) 内視鏡の一種で、腹部の内部を観察するために用いるカメラのような器具のこと。腹部の皮膚に小さな孔を開け、そこから差し込んで用い、腹腔鏡を用いて行う手術のことを「腹腔鏡下手術」という。腹部に開けた数ヶ所の小さな穴から、腹腔鏡などの器具を挿入し、ガスでおなかをふくらませ、テレビモニター画面上で内部の状態を見ながら手術を行う。手術痕が小さく、術後の痛みも少ないのですが、すべての医療機関で行っているわけではない。
副作用(ふくさよう) 薬の作用の中で、治療に必要なもの以外の作用を副作用といい、程度の差はありますが、あらゆる薬に副作用は必ず存在する。抗がん剤を用いた化学療法では、がん細胞を抑える作用以外の作用が副作用となる。用いる抗がん剤の種類や投与量によって起こりやすい副作用が異なり、また、一部には、元の状態に回復しない副作用や、治療が終わって長い時間がたってから起こる副作用もある。
PET検査(ぺっとけんさ) 特殊な装置で体内から180度反対の方向に放出される放射線を計測して、断層画像を作成する検査。腫瘍の活動の状態を調べることができ、転移・再発の検索、良悪性や治療効果の判定等に有用だが、万能ではなく、他の検査と併用して使用されることが多い。
膀胱鏡検査(ぼうこうきょうけんさ) 内視鏡を尿道から挿入し、膀胱まで入れて、膀胱の内部を観察する検査。
放射線療法(ほうしゃせんりょうほう) 治療用の放射線を当てて、がん細胞を死滅させる治療で、局所療法の一つ。
ホスピス(ほすぴす) 患者とその家族が、治療が困難であっても限られた時間を自分らしく過ごせるよう、医療面、生活面、精神面などから包括的に支援する医療やケア、あるいはそのような医療やケアを行う施設のこと。癌による痛みや苦痛の緩和、精神的ケア、家族へのケアなどが行われる。
ホルモン療法(ほるもんりょうほう) がん細胞の増殖にホルモンが影響している女性系の癌(乳がん、子宮内膜がん)、男性系の癌(前立腺がん)で、ホルモンを分泌している部分を手術で取り除いたり、反対の作用のホルモンを投与したりして、がん細胞の増殖を抑える療法のこと。

↑ページトップへ

用語 説明
末期がん(まっきがん) 癌の広がりが著しく、栄養不良や代謝不全、感染などにより全身が衰弱し、病気と闘う体力が失われた状態です。治療を行う場合もありますが、それはあくまでも延命やガンとの共存のためであり、癌を治すために行うことは少なく、苦痛を取り除く対症療法のみがなされることがほとんどです。

↑ページトップへ

用語 説明
薬剤耐性(やくざいたいせい) 薬を投与し続けることで、薬が効きにくい状態になること。
癒着(ゆちゃく) 本来はくっついていないところが炎症などのためにくっついてしまうこと。癒着があっても、特に症状がなければ問題はないが、例えば、腸に癒着が起こると腸内の流れを悪くするため、腸閉塞を引き起こすことがある。
予後(よご) 病気や治療などの医学的な経過についての見通しのこと。「予後が良い」といえば、「これから病気が良くなる可能性が高い」ということになる。

↑ページトップへ

用語 説明
良性腫瘍(りょうせいしゅよう) 増殖が緩やかで、転移することがなく、臓器や生命に重大な影響を及ぼすことのない、悪性(がん)ではない腫瘍。
臨床試験(りんしょうしけん) 現在標準的に行われている治療よりも、より良い医療を確立することを目的に、患者の協力の下、新しく考案された治療法や新しい薬が病気に対して有効かどうか、また安全かどうかについて調べる試験のこと。
リンパ節郭清(りんぱせつかくせい) 手術の際に、癌の周辺にあるリンパ節を切除すること。がん細胞はリンパ節を通って全身に広がっていく性質(リンパ行性転移)があるため、癌が転移している可能性がある部分を取り除いて、再発を防ぐために行う。リンパ節切除により、体内をめぐるリンパの流れが滞ることにより、手や腕、足などがむくむことがある(リンパ浮腫)。
レントゲン検査(れんとげんけんさ) X線検査のこと。 X線が体を通過する際のX線の吸収の差によって、体の中の様子を調べる検査。